低信託報酬時代の到来は投資ブロガーが勝ち取った

先月から今月にかけて、三井住友アセットマネジメントの低コストDCファンドが一般開放されたニュースに続き、ニッセイアセットマネジメントのインデックスファンドが信託報酬を値下げし、DIAMアセットマネジメントも低コストをうたうインデックスファンドを登場させました。いよいよ日本にも敗者のゲームやウォール街のランダム・ウォーカーで支持されている低コストのインデックスファンドへ投資する地盤が整ってきたと実感しています。

これはひとえに草の根の活動を続けてきたインデックス投資ブロガーの大きな成果と言えると思っています。インデックス投資ブロガーはシンプルに訴え続けてきました。

『投資に成功する秘訣は低コストなインデックスファンドへ投資し、保有し続けること』であると。

投資ブロガーはブログを通じて低コストなインデックスファンドの情報を提供しました。それを見たネット投資家も感化されて低コストインデックスファンドへの関心を深めてきました。いまや、日本人が頼る主な情報源はインターネットです。これから投資を考える新米投資家が頼る情報源として投資ブログに行き着くことは想像に難くありません。こうして、低コストインデックスファンドが多くの資金を集めるという成果が現れました。投資信託を運用する側もこうした時代の流れを感じ始めてきたのでしょう。低コストというシンプルなコンセプトで何一つ宣伝広告費を使うことなく勝手に投資ブロガーが記事を書いてファンドの存在を宣伝してくれるのです!(※先のエントリーで出した投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015が好例でしょう)投資ブロガーも低コストなファンドを利用できるし、運用会社も広告費をかけることなく大きな資金をあつめられるWIN-WINの関係が生まれています。

この流れを一番うまくつかみとっているのは三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズではないでしょうか。eMAXISシリーズはインデックスファンドシリーズとして先発とは言えない立場ながら、ブロガーミーティングを定期的に開催することで投資ブロガーの意見を集めてきました。この模様は参加したブロガーによって伝えられ、eMAXISというブランドの周知に寄与したことでしょう。また、ブロガーの投票により全世界株式インデックスや新興国債券インデックスが実際に商品化されるなどブロガーの意見が商品設定に反映されるという出来事もありました。

http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-1393.html

また、仮想ポートフォリオを組んでリスク対リターンを競うポートフォリオの達人というブロガー心をくすぐる企画も開催されています。

https://contest.muam.jp/index.html

 

こういう活動もあり、インデックスファンドシリーズとしては最大級規模といえる2000億円の資金が集まりました。(eMAXISは俺が育てたと思っているブロガーも少なくないはず^^;)

このような動きが今後も続いていくことを期待しています。

 

課題としては、低コストのファンドの運用内容があげられるかもしれません。いくら低コストだからといって品質の悪いファンドが生まれてしまうことは本意ではありません。インデックスへの連動と日々のキャッシュフローをバランスさせることは容易なことではありません。低品質なインデックスファンドが生まれて投資ブロガーの信頼を下げることだけは勘弁していただきたいところです。

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