
先月の投資成績です。
3月のkackyファンドは、残念ながら株式・暗号資産ともに下落し、マイナス着地となってしまいました。特に月末にかけてトランプ政権による新たな関税政策への懸念が広がり、市場全体がリスクオフムードに包まれたのが痛かったです。4月に入ってもまだ不安定な動きが続いており、先行きに注意が必要な状況です。
3月の株式市場は、日米など先進国を中心に厳しい展開でした。S&P500は調整局面入りを示す10%以上の下落となり、特に半導体関連が軟調でしたね。景気悪化の懸念があるのに財政は引き締め方向、一方で物価は高止まりで金融緩和も期待薄という難しい状況です。ここにトランプ関税の懸念が加わり、投資家心理を冷やしました。今後は、米国株は業績期待と割高感・関税リスクの綱引き、日本株は金融政策や企業統治改善への期待が支えとなるか注目です。
債券市場に目を向けると、米国の長期金利(10年国債利回り)は月を通して見ればほぼ横ばいでしたが、月中の変動は非常に大きかったです。景気懸念で低下したかと思えば、物価上昇懸念で反発し、月末はリスクオフで再び低下と、まさに乱高下でした。欧州ではECBが利下げしたものの、ドイツの財政拡張観測で金利は上昇。日本も物価高や日銀の追加利上げ観測から長期金利が上昇し、1.5%を超える場面もありました。今後は、米国金利は高止まり、日本は上昇圧力が続きそうです。
為替市場では、円相場は対米ドルで方向感に乏しい動きでした。月初は円高に振れましたが、中盤には円安に押し戻され、月末に再び円高方向へ。結局1ヶ月では小幅な円高となりました。日米金利差は依然大きいですが、今後はFRBの利下げ観測と日銀の利上げ期待から、緩やかな円高方向への圧力がかかりやすいと見ています。ただし、そのペースはゆっくりしたものになるでしょう。対ユーロ、対豪ドルでも同様に緩やかな円高を想定しています。
リート市場は、グローバルで見ると下落しました。構成比の大きい米国リートが、関税や景気リスクへの警戒感から売られた影響が大きいです。欧州リートも金利上昇が重しとなりました。円高も円ベースのリターンを押し下げましたね。一方、日本のリート(J-REIT)は、国内長期金利の上昇にもかかわらず、悪材料出尽くし感や相対的な利回りの高さから反発しました。今後は金利動向に左右される不安定な展開が続きそうですが、J-REITの割安感や各社の自助努力には期待したいところです。
私のファンドでは暗号資産も下落要因となりましたが、これは2018年や2020年にも経験した調整局面と捉えています。市場の過熱感を冷ますプロセスとも言えるかもしれません。相場全体を見ても、景気、物価、金融政策、そしてトランプ関税と、多くの不確定要素が複雑に絡み合っています。一喜一憂せずどっしりと構えた長期投資が求められています。
それでは今月も長期投資で行きましょう!