2008年7月21日

物価を上げたのは投機家ではない!

私自身の持論として、投機マネーがコモディティを押し上げたという説は否定的に見ています。理由はそんなことは不経済極まりないからです。わけのわかっていない議員さんたちは投機家がコモディティを買い占めているとか言ってますが、投機家さんたちはそんなことしません。紙切れ一つで保存ができる証券と違って、コモディティを買い占めるには相当な保管コストがかかります。さらに穀物、豆類などは長期に保存できるわけでもないので買占め行為は自分の首を絞めるだけです。投機の対象になっている市場が先物市場であるというところがミソです。先物市場ならば、実際の現物が動くのはずっと先の話なので、それよりも前に決済してしまえば保管のための倉庫なんぞは用意する必要はありません。ゆえに真の投機家は’先物の行使期限が来る前に決済してしまうもの‘なのです。買い占めるのではなく、安く売りたい人から買って、高く買いたい人に売っているだけですから、別にその行為に価格を押し上げる効果があるとは思えません。

私は投機家さんは物価高騰の濡れ衣を着せられてかわいそうだなぁと思っています。その気持ちからこういう日記を書いてみました。私はむしろ投機家は健全な価格形成に欠かせない存在だと思います。世の中に先物市場がなければ、コモディティ生産者である農家は毎年、世界の需給や天候の変化におびえながら生産し続けなければいけません。豊作貧乏という言葉があるように価格下落によって経済的に行き詰まる農家も少なくありません。’先物取引‘はこの問題を解決してくれる非常に有効な手段です。価格が実際に生産をする前に決まってくれるので、農家は資金繰りを計画的に行うことができます。価格が決まっていればそれに対しての生産量や人件費を調整することは容易になります。これは生産者にとってはとても画期的な進化なのです。しかし、詰まるところ、先物取引が成立するには農家の代わりにこの価格変動リスクを背負ってくれる人が必要です。それが”’投機家”’といわれる人たちです。投機家は、世界の需給や天候といったリスクを背負う代わりに、価格上昇時における利ざやを頂戴します。実際の生産者と投機家はこのWIN-WINの関係で成り立っています。リスクをとってくれる投機家がいるからこそ、リスクヘッジ手段としてのデリバティブ取引が成立するのです。この本質をわきまえていない人たちの根拠のない批判が目立ち、非常に不愉快な気分にさせられます。

世の投機家のみなさん、そのうち投機マネーの規制が入るかもしれませんが挫けずに頑張ってください。

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